成年後見制度利用促進の最大の課題は、申立支援が不十分のところにあると考えます。制度の普及・啓発や相談、後見人等の養成・支援の議論はあっても、申立支援の議論は、ほとんどありません。その理由はいくつかあります。
①まずこの領域は、弁護士・司法書士の業務独占です。
②そのため、有料で相談を行う独立型社会福祉士等は申立支援を行なっていません。
③法テラスは、限定的で機動性に欠けます。
④区役所、社協、地域包括支援センター等はそもそもその機関や職員のレベルが様々です。制度の説明と家裁や支援機関等を紹介する程度のレベルが多いのではないか。
⑤中核機関は、どの程度の支援を行うのか、できるのかまだ不透明です。
本来は、相談、申立、受任が一体的に行われるべきではないのか。(2019.10.06)