平成31年1月10日、73番目の審判がありました。現在横浜市では、成年後見制度利用促進基本計画策定に取り組んでいます。どうすれば制度利用の必要な人が制度につながるのか、比較的順調に進んだこの事例に沿って経過を辿ってみます。
平成30年7月13日、K区役所障害担当職員からS学園入所の方の相談がありました。
平成30年8月15日、S学園で、母(81歳)、叔父(78歳)、叔父(71歳)、区役所職員、S学園職員、つばさ(理事長、理事)が参加し、成年後見制度利用の協議が開かれました。
○つばさからは、成年後見制度、後見人、法人後見、つばさ等について説明を行った。
○S学園からは、ご本人の様子と後見人の必要性の説明があった。
○K区役所からは、家裁申立には法テラス利用が良いと提案があった。
○母や叔父からは、後見人への報酬支払が心配との訴えがあった。
○つばさからは、横浜市には助成制度がありそれに該当するので心配ないと説明を行った。
協議の結果、母は高齢であり、最近も軽い脳梗塞で入院したこともあるので、早急に親亡き後に備えても、つばさを後見人候補者として家裁に申立をすることになりました。その結果、6ヶ月後には審判までこぎ着けています。
(まとめ)
・K区役所職員が相談を抱え込まなかったこと
・相談から1ヶ月後には、関係者で協議し方針が樹立されたこと
・法テラス利用の提案が的確であったこと
・法人後見を実施する団体が身近に存在したこと(2019.01.19)