初代理事長のつぶやき(21)誰が申立を行うか

初代理事長のつぶやき

<設問>
 AさんとBさんはご夫婦です。Aさんは、認知症の妻Bさんを介護しながら、生活をしていました。妻Bさんは、半年程前にCグループホームに入所しています。ところが、Aさんにも認知症が始まり、区役所などの支援で親族申立により後見人が選任されました。後見人は、つばさです。

さて、ここで設問です。妻Bさんにも後見人が必要だとすれば、その申立人は誰が行うのか、誰が相応しいのかです。

①夫Aさんの法定代理人であるつばさが申立人になることができるか
②妻Bさんの親族がいれば、親族申立が相応しいのか
③申立てる親族がいなければ区長申立ではないか 

設問①は、弁護士の解説によれば不可のようです。その論点は、
1.民法859条の視点
2.弁護士法に基づく代理行為
しかし、実際問題として、③はなかなか進みません。そうすると残りは②か、さらには④本人申立、⑤法テラス利用です。身上監護重視の立場から、資力が乏しい判断能力の不十分な方の権利擁護の立場から、迅速な申立、その支援のあり方をもっともっと研究する必要があります。(2015.02.22)

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