先日、桜木町駅前の横浜市社会福祉センターホールで、映画「ぼけますから、よろしくお願いします。」を見ました。認知症の患者を抱えた家族の心暖まる作品です。
映画を見て思ったのは、高齢者は認知症になっても、「人さまに迷惑を掛けられない、自分でやらなければ!」とかたくなに思い込んいること。刷り込まれてきたこの思いに、自縄呪縛になっています。本当は、「助けてと言ってもいいんだよ」、「人さまに頼ってもいいんだよ」という社会でなければならないのです。
社会福祉法第3条の基本理念でもうたように、能力に応じた自立した生活を営むことは大切な考え方です。しかし、私たちの社会は自助努力を求め過ぎていないでしょうか、また、自己責任優先の政治風土になっていないでしょうか。
川崎の児童殺傷や元農水次官による自子殺害など悲惨な事件が続き、いわゆる「8050問題(80代の親が50代の子どもの生活を支える)が注目されました。こうした政治風土が、事件の遠因になっていないか危惧しています。(2019.06.15)