初代理事長のつぶやき(251)成年後見制度の役割とは

初代理事長のつぶやき

2019年3月27日に、厚生労働省で第3回成年後見制度利用促進専門家会議が開催されています。制度のあり方、運用の改善が議論されていますが、これは2017年3月24日に閣議決定された成年後見制度利用促進基本計画に基づくものです。
基本計画では、いの一番に利用者がメリットを実感できる制度・運用の改善を打ち出し、財産管理のみならず意思決定支援、身上保護を重視するとされています。
もう6年も前になりますが、2013年3月24日の神奈川新聞の社説は、選挙権喪失「違憲」を伝えるものでしたが、その中で次のように結んでいます。
「今回の判決には残念な点もある。制度の役割を、一貫して財産管理など経済的側面から捉えていることだ。「その人らしく生きる」ことを支えていく上で、財産の有無は関係がない。権利擁護こそ、制度の主眼であるはずだ。
現行制度には、まだ多くの権利制限が残り、普及の“足かせ”の一つになっている。今回の判決を機に、見直し議論を進めてほしい。」
的確な指摘でした。法人後見に取り組む者として、国会での欠格条項の撤廃など今成年後見制度のあり方、運用の仕方は、そのような方向に向かっていると理解しています。(2019.06.19)

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