未成年後見人選任の申立と報酬について調べてみました。
まず未成年後見人の選任の申立者は、民法第840条に規定されています。
1.未成年被後見人(*)
2.その親族
3.その他の利害関係人
(*)未成年者が申立てをするには意思能力があることが必要です。
因みにその他の利害関係人とは、児童相談所長とか福祉事務所長です。
・児童相談所長は、児童福祉法第33条の八で申立は義務規定です。
・福祉事務所長は、生活保護法第81条で申立は義務規定です。
一方で平成24年5月の児童虐待防止対策支援事業の通知に基づき、横浜市は未成年後見人確保と銘打ち横浜市未成年後見人支援事業を平成25年2月から実施しています。しかしこの規定をみるとこの事業の対象者は、児童相談所長による選任請求に限るようです。
つまり、民法第840条に規定に規定する未成年被後見人、その親族、福祉事務所所長などの児童相談所長以外の利害関係人による申立の場合は除外されているのです。
なお、未成年者に知的障がいがある場合は、知的障害者福祉法第28条に基づき、成年後見制度による区長申立も考えられます。その場合は、成年後見制度利用支援事業の利用ができるのでしょう。
どうやら横浜市未成年後見人支援事業にも課題があるようです。(2015.04.14)