つばさでは、成年後見制度利用を相談・申立・受任として3場面を一体的に進めています。特長は、相談・申立に十分に力を注ぐことです。場合によってはプロジェクトチームを組んで後見的支援として取り組みます。「真理プロジェクト」はその典型例です。
以下に紹介するのは、プロジェクトチームとしてではないが、申立支援の最中の例です。
————————————–
先月、スーパーバイザーの有園さんと担当予定の中田さんが、K学園の祭りに参加した時のこと。50年近くK学園で過ごして来て、親族が来たのは50年ほど前の一度きりのIさん、祭りに参加した中田さんの姿を見つけるや、手招きして「こっちこっち」とジェスチャーをされたそうです。意気揚々と、施設の案内などをしたり、自分の手がけた手芸作品を披露したり…
これまでの長年のIさんの表情や仕草で見られなかった生き生きとした姿であったようです。その姿を見て、K学園設立当初より在職している職員が驚き感銘を受けた、とのこと。(普段、Iさんはぶっきらぼうな面もある、怒ったように見える表情も)
そして、何より一番驚いたのは…
Iさんが祭りの後、職員達に言ったひと言だったそうです。
「うちの人が、今日来たよ」
Iさんの為だけに、これまで行動してくれた人はこの50年間おらず、Iさんのためにわざわざ会いに来てくれた中田さんと有園さんの存在が、本人の心に変化をもたらしたようです。
それを聞いて、施設の中で後見人に対して良くないイメージを抱いていた職員も、胸に刺さるものがあったとか。(2017.11.25)